土屋じゅり ――静謐の中に、火を灯す。

子どもの頃の私は、人見知りな女の子でした。
外では口数が少なく、おとなしい。
けれど家に帰ると、よく喋り、よく歌う――
静けさの奥に、確かに自分だけの世界を持っていたと思います。

学生時代、今でも印象に残っているのは、
読書感想文で表彰を受けたこと。
言葉で気持ちを伝えること、
物語の中に自分を重ねることが、
昔から好きだったのかもしれません。

「大人になったな」と感じたのは、
一人暮らしを始めて、自炊ができるようになったとき。
誰にも頼らず、自分の生活を整える。
その積み重ねが、私を少しずつ強くしてくれました。

常駐で勤めていた神社の巫女。
そしてコンビニでのお仕事。
丁寧に場を整え、人と向き合う時間の中で、
お客様と話すこと、
商品を綺麗に並べることに、
自然とやりがいを感じていました。

押しに弱いところは、私の弱さ。
でもその分、
相手の雰囲気に合わせ、空気を読むことができる。
「大人しそうだけど、仕事には熱心だね」
そう言われた言葉は、
私の本質を見てもらえた気がして、嬉しかったです。

SMという世界を知ったのは、ネットを通じて。
最初の印象は、正直、怖そう。
でも心のどこかで、
「少しだけ刺激が欲しい」
そんな気持ちも、確かにありました。

始める前は、不安ばかり。
「自分にできるのだろうか」
その問いを抱えながら、一歩を踏み出しました。

実際に体験してみると、
そこには本当にさまざまなご主人様がいて、
毎回違うプレイ、違う空気。
その一つひとつが、新鮮で、
気づけば「次が楽しみ」になっていました。

ローソクの雫が肌に落ちたとき。
縛られて、身動きが取れなくなったとき。
その瞬間、
「これ、意外と好きかも」
そう思った自分に、少し驚いたのを覚えています。

今、特に心地いいと感じるのは、ローソクプレイ。
静かな緊張感と、熱。
非日常の中で、感覚が研ぎ澄まされていく時間。

「従順で、よく頑張っているね」
そう言っていただけた言葉は、
私の中の誇りになりました。

このお仕事を始めてから、
「もっとできることを増やしたい」
そう思えるようになり、
仕事に対して、前よりずっと積極的になれました。

以前より好きになれたのは、
自分の中にある忍耐力。
耐えるだけでなく、
その先を楽しめる強さが、少しずつ育っています。

ご主人様には、
日常から離れた、非日常の時間を。
現実を忘れて、ただ身を委ねるひとときを、
味わっていただきたいです。

これからは、
AV風のシチュエーションプレイにも挑戦しながら、
もっと表現の幅を広げていきたい。

――まだまだ初心者ですが、
一生懸命、心を込めて頑張ります。
ご主人様とお会いできる日を、楽しみにしています。

土屋じゅり